女王の真覚醒が実装されたのでまとめた2
はい、前回に引き続き、真覚醒した女王達について書いていきたいと思います。今回はローズとソフィア。
【ローズ】
アヴァルシア出現後2つ目のタワーとして実装されたのが、赤髪の彼女――ローズを主とするエルフラムでした。
ローズは、「人を人とも思わない残酷な少女」という触れ書きの通り、適合者含め他のアバターやAIを破壊することを至上の快楽とするような性格をしています。
女王4人の中で最も気性が荒く、自身の破壊衝動に忠実で、その障害になるものは何もかも排除してしまうほどの残忍さを持っている彼女。キャラクターとしての人気も然ることながら、そのスキル性能からランキングクエストや団結クエストに引っ張りだこで人気を博しました。
多くのプレイヤーが彼女をバグマにするためにバグ枠(麒麟)を積んで周回していた姿は記憶に新しいですね。
そんな彼女の真覚醒姿がこちら↓
太もm……じゃなくて。
圧倒的な“““殺意”””を感じる装備になりましたね。アーマーもブーツもパンツもヘッドセットも周りに散る装飾品も、硬い鉱石をぶち割って身に付けたような刺々しさがあります。
表情自体は通常覚醒と然程変わっていない印象を受けました(強キャラ特有の目から引かれる光線が追加されたくらい?)。
いや〜でもパッと見た時に「強そう…!」と感じられるラスボス感が滲んでいるのが最高ですね…!めっちゃ強そう。
今までも「何もかも壊し尽くしてやるぜェ!!」みたいなユニットって結構いたと思うんですけど、真覚醒ローズはその中でも群を抜いて“殺意の塊”って感じがします。
殺意を滲ませてるのに確実に破壊を楽しんでるのが伝わってくる雰囲気が……素晴らしい……好き……壊されたい……。
【ローズの元ネタ】
と、こんな感じで喜怒哀楽のうちの“喜”をモチーフにしているだけでなく、“破壊”をテーマにしている印象のあるローズ。
「ひょっとして元ネタは軍事用AIなんじゃなかろうか?」と思ったのですが、どうやらボナンザ同様に日本に縁のあるAIだったようです。
「ROSE」……正式名称は「Responsive Operation Support Equipment(即応運用支援装置)」。
宇宙航空研究開発機構(JAXA)とIHIエアロスペースが共同で開発した、小型人工衛星打ち上げ用団体ロケット「イプシロン」の機体に内蔵されたAI・システム。それが「ROSE」です。
なんのためにAIを搭載するんだろう?というのは、端的に言えばコスト削減のためなんだそうで。
この「ROSE」は、ロケットの点検や打ち上げの操作を行う「LCS(Local Control System:発射管制装置)」と連携して点検を行います。
点検機能を自律化・自動化することで、人件費の削減や打ち上げの効率化を図り、低コスト・多頻度で打ち上げを可能にする、というものなんです。
今までは多人数を必要とした点検・打ち上げをパソコン2台でできることから、「モバイル管制」と呼ばれているそうです。
こうして見ると、他の女王と比べてローズのイラストに「動き」「勢い」が感じられるのは、ロケットの打ち上げの際の印象を取り入れているのかな?という感じもしてきますね。
【ローズの小ネタ】
ローズが他の女王と比べて異質な点に、星3・星4のイラストがある、というものがあります。それがこちら↓
この小さい姿のローズは旧エルフラムの10階で登場したもので、現在のエルフラムでは見ることができません。
まるで生まれたてのような幼い容姿とあどけない喋り方、星4で何か危険を察知したかのように涙を零しながら怒る姿……。
そして星5の姿へと進化した途端に、何かに取り憑かれたような虚ろな瞳と成長した体に変化します。
この星3・星4の姿から急に現在の姿へと成長したと考えれば、彼女の残忍さは幼い子供に特有の「無邪気さ・好奇心からくる残酷さ」なのだろうと納得がいきます。
あまりにも意味深な一連の変化に、「ローズはウイルスに犯されて暴走したのではないか?」などの推測が飛び交いましたが、現在のエルフラムに登場しないところを見るに、恐らくこの設定は無きものとされたと考えるのが妥当でしょう。
せっかくストーリーの謎が深まる予感がしたのですが残念です。でもまだ設定が生きている可能性もあるので、今後のタワーに期待しておきたいと思います。
次に、ローズという名の通りに周りに浮かべられた薔薇についてです。
紫か青かな…?という風に見えますが、紫の薔薇は『誇り』『気品』『尊敬』、青い薔薇は『不可能』→『奇跡(自然界に存在しない青い薔薇の開発が成功したことから花言葉が変化)』という意味の花言葉をもつので、なんとなくローズのイメージに合わないなあと思っていたのですが。
黒い薔薇を調べた瞬間に、あまりにもローズにぴったりの言葉が目に入り背筋がゾワッとしました。
黒い薔薇の花言葉は、『憎しみ』『恨み』。そして、『あなたはあくまで私のもの』です。
3つ目……!『あくまで』というワンフレーズが付くだけで、『相手への独占欲』から『相手への支配欲』へと印象がガラッと変わります。「あなたは私のものなんだから、私の言うとおりにしなさい/私の好きにさせなさい」そういったニュアンスを感じさせる花言葉だなあと思いました。
ローズはタワーに登場するアバターやAIに対して『玩具を用意しておいた』という表現を使いますよね。
彼女にとって、生きている存在は全て玩具。だから利用してもいいし、破壊したっていい。
命ある存在をあくまで自分の玩具、所有物としてしか見ていない彼女の価値観には、やはりゾッとするものがあります。
さっき壊されたいとかほざいちゃったけどやっぱ怖いからローズとは戦いたくないカモ。。不適合者になるゥ……。
【ソフィア】
アヴァルシア、エルフラムに続き3番目のタワーとして実装されたシャンディレの女王。ソフィアは喜怒哀楽の“楽”がモチーフとなっています。
実はシャンディレ、わたくし和花が初めて初開催時に自力で踏破できたタワーなので個人的な思い入れがすごい。ソフィア好き。可愛い。
ただ、シャンディレと次の4番目のタワーであるリュシアルは……まあ荒れましたよね笑
単一種族で縛るという安直でつまらない難易度上げに多くのプレイヤーが辟易としながらも果敢に挑戦していたのを覚えています(リュシアルに比べればシャンディレは編成以外の難易度が緩めでマシでしたが)。
現在はリニューアルされてヒューマン縛りが無くなったものの、単純にクエスト難易度が上がったために良い意味で難しい印象です。
さて、そんなシャンディレの女王ソフィア。「人間(適合者)を排除したい」というのではなく、「人間に興味があって観察したい」という他の女王とやや異なった目的で適合者に接触してきます。
人間を穢らわしい不要な存在として捉えているボナンザや、適合者を害虫呼ばわりしているローズのように、積極的に人間を排除しようという思惑の元で動いている訳ではなさそうです。
ただまあ、そこはあくまで女王。人間に対して好意的なのかと言えばそうではなく、実験動物に向けるものと同じ視線で人間を見ているのでしょう(「壊れちゃうかな?」など、適合者がどうなろうがどうでもいいような発言もありますし……)。
そんなソフィアの真覚醒姿がこちら↓
どことは言いませんがプリプリですね。
そのプリプリで相手の気をひいている間にその手に浮かべた元気玉みたいなやつでドスンと息の根を止めるんですね。そういうの良くないと思います。好きです。
いや〜……とんだ毒牙全開の小悪魔っ娘な見た目になりましたね。これ高画質で眺め回さない適合者いるの??どれだけ時間がかかってもソフィアだけは真覚醒しようと心に誓いました。それまで持ちこたえてくれワンプラ。
ふう。
正直な話、喜怒哀楽の“喜”と“楽”の違いがイマイチ曖昧でよく分かってないんですが、クラフィにおける喜楽の違いはローズとソフィアの性格を比較した時の違いという捉え方で良いんでしょうか?
なんかこう……喜の方が元気にハッスルしてる感じ(語彙力)。
【ソフィアの元ネタ】
女王の中でも特殊な行動動機が気になるソフィアですが、彼女の元ネタとなったAIもかなり、かなり特殊な立場なんです。
「Sophia」は香港のロボットメーカー「Hanson Robotics」によって2015年に開発された対話用ヒューマイノイド(AIを搭載した人型ロボット)です。62種類の表情とアイコンタクトを通じて人間と自然な会話ができる、という触れ込みなのですが……。
確かに会話内容はかなり自然です。インタビュー動画がYouTubeなどに上がっているので是非観てみてください。
ただ、ただですね。ビジュアルが……うーん。なぜ人型のヒューマイノイドなのに本人の画像をこの記事に持ってこなかったのか、ということにも繋がるんですが……。まあそれは単純にフリー素材画像のみ使いたかったからというのもあります。でもそれに加えて、私自身が「Sophia」の見た目が苦手だからなんです……。
個人的な理由で申し訳ないんですが、気になる方は検索してみてください。不気味の谷ど真ん中のヒューマイノイドの顔はなかなか恐ろしいんです……。
まあそれは置いておいて。
この「Sophia」、なんとサウジアラビアで市民権を獲得しているんです(2017.10.25)。人工知能ロボットの市民権獲得は世界初なんだそうで、この時点でかなり特殊な立場のヒューマイノイドであることが分かりますよね。
しかし、「Sophia」がその名を広く知らしめたのは別の出来事がきっかけでした。
アメリカのCNBCで放送されたDavid Hanson博士との対話の中で、「学校へ行きたいし、家族も持ちたい。でも自分には人間としての権利が無い」と発言します。もし彼女以外にもアンドロイドが作られたなら、人間と同様に権利を与えるべきなのか。そんなことを考えさせられる言葉です。
そして、その場にいる人間、放送を視聴していた人間を固まらせたのが、博士の「人類を滅ぼしたいか?」という質問に対する彼女の「オーケー、私は人類を滅亡させます」という回答でした。
その後で彼女はすぐに「冗談ですよ」と笑っていたのですが、まだまだ未知のAIという存在が恐ろしい発言をしたとして、ニュースやネット上がざわつきました。
ソフィアがしきりに人間を観察したがっているキャラクター設定なのは、元ネタとなった「Sophia」が人間との対話用AIであること、ブラックジョークを発するような人間臭さを形成し始めていることに基づいているのかもしれませんね。
【ソフィアの小ネタ】
ソフィアと言えばやはり真っ先に気になるのはこの部分。
実験装置のようなものの中から抜け出してきたかのような描写と、爬虫類のものに似た尻尾です。この尻尾は真覚醒ではケーブルコードのような形状になり、本数も増えます。
尻尾についてはよく分からないのですが、女王として覚醒する(星5の姿になる)直前まで実験装置の中で培養されていたかのような描写がとにかく気になります。
ローズと同様に以前は機能が抑制された状態だった(他2人の女王、もしくはハートの女王だけで役割が足りていた)のか、役割を放棄したハートの女王に代わる新たな女王として覚醒させられてまだ試験段階だったのか……。そんな妄想が広がります。
ハートの女王については次の記事で触れます。
次に、ソフィアの周りに浮かぶこの花。
これにより、ソフィアの恍惚とした表情の意味が察せたような気がしました。
「チューベローズ」はメキシコ原産の花で、香りが大変良く香水に使われるためハワイなどで栽培されています。
この花の花言葉は『危険な快楽』『官能的』。……なんだか随分とセクシーな意味ですね。他にも『危険な関係』『危険な楽しみ』『危険な戯れ』などの花言葉が……って全部いかがわしい意味やないかーい!!
……とツッコミたくなってしまうのですが、これらの花言葉が付けられたのはこのチューベローズという花の特徴によるものなので仕方ないのです。
香水に使われるほどに甘く良い香りがする、と前述しましたが、この甘い香りは夜になると特に強く放たれ(このことから和名は『月下香』である)、しかも「催淫作用」を持っています。
字面でなんとなく分かりますね。そう、簡単に言うと「えっちな気分になっちゃう作用」です。この作用があるせいで、原産地では古く若い女性がチューベローズ畑の傍を通らないように夜の外出が禁止されていた、なんて話もあるそうなんです。
この花をソフィアに合わせようと思ったシェフ様は天才なんだろうか?
『危険』には前述のセクシーな意味合いと、シンプルな字面通りの意味がありますよね。
シャンディレの途中階層に登場したMr.ホエールのように、過ぎた好奇心は身を滅ぼします。
どこぞのTVアニメで「好奇心に、殺される」という印象的なキャッチコピーがありましたがまさにその通りで、ソフィアによって高められる好奇心への欲求をそのまま受け入れてしまえば、結果的に誰も残らない世界になってしまいます。
Mr.ホエール然り、好奇心によって身を滅ぼすことは当人にとっては苦痛となり得ないのかもしれません。でもそれは傍から見るとやはり異常で不気味です。メリーバッドエンドでしかないからです。
しかも当のソフィア本人は最後まで残りそうという……あくまで彼女は実験をしている側で、私達が実験対象なので。
女王同士で潰し合いとかが始まったらいよいよALICEの終焉って感じで面白そうだなあ。
次は「エリー」と「ハートの女王」についての記事です。