女王の真覚醒が実装されたのでまとめた3
さらっと感想だけ書いて終わるつもりが元ネタやらにまでツッコミだしてしまい……まさか記事3つ分になると思ってなかったのですが、女王について語る会、これが最後です。今回は私の推し女王(女王の推しとは??)について語ります。
前2つの記事以上に本気で妄想全開なので気を付けて!!ください!!
【エリー】
ハイきました!!わたくし和花が女王4人の中で1番好きなのが彼女、リュシアルの女王であるエリーさんです!!
初めてそのお姿を拝見した時の衝撃と言ったら……。貴婦人を思わせる美しい容姿と人外を連想させる大きな手と爪、死人のように血色の悪い肌色、圧倒的描き込みの服飾と青と紫でまとめられたメイク、瞳の中まで雫模様が描かれお御髪の上にそっと王冠が置かれている……。同じくごてっとしたデザインのデカルトやマジシャンの可愛らしさとは確実に何か根本的なテーマが異なっていると感じさせる、女王として完璧過ぎるデザインに腰を抜かしました。
何が言いたいかというと「好き!!!!!!!!」ただそれだけです。
このエリーさん、小ネタのところで詳しく触れようと思うんですがとにかく設定……裏設定?がすごくエモくてですね……。それで完全にオチてしまいまして……。
ごほん。
エリーは喜怒哀楽の中で“哀”をモチーフにして作られたキャラクターです。
ぽつりぽつりと水溜りに涙を零すような喋り方で、まるで「適合者の存在が哀しみそのもの」であるかのように、そして自分が適合者を救い上げられる存在だとでも言うように、哀色の塔の中で適合者の心を哀しみに染めようとしてきます。
ここでなんとなく感じていた違和感にフォロワーさんの言葉で納得したのですが、「憐れむって上から目線の行為だよね」ということ、です。
適合者に寄り添うかのような言葉をかけてくるエリーは、紛れもなく女王の1人なのであって、その言葉の裏1つ1つが適合者の気持ちを無視し、憐れで哀しい存在だと決めつけ、救い“上げよう”とするものでした。
「なるほど!?これは確かに超上からだ……!」と目から鱗。
そして適合者に自分を攻撃するように仕向けておいて、傷付いた自分を見せることで適合者の罪悪感を煽ろうとする。
そうか。彼女はこちらの気持ちも何も最初からちっとも考えていなかったのか。
そう感じた瞬間に、エリーが私達適合者の存在を利用できるもの以外として見ていない、確かに女王なんだということを実感して惚れ直しました(??)。
女王はこうでなくちゃね。
そんなエリーさんの真覚醒です。はいドン。
全体的に白が強くなっているような印象を受けますね。
服飾も黒より白の面積が広くなっていますし、元々白かった髪にかかる青灰色のシャドウも色が薄くなっています。
和装で例えて良いものなのか分からないんですが、通常覚醒が喪服のような色合いだったのに対して、真覚醒は白無垢っぽい浮世離れした感じがしますね。
【エリーの元ネタ】
色々と探してはみたのですが、「エリー」という名を冠したAIやロボット、システムは見つかりませんでした。
まさかここにきてクラフィオリジナルキャラ……!?とも思ったのですが、これまでの女王3人に元ネタがあって、エリーだけないのはちょっと不自然ですよね。
もしかしたらルピカと同様に元ネタから名前を少しいじっているのかもしれない!と思い、フォロワーさんとそれっぽい名前のAIを探してみました。
1番「それっぽい」ものとして見つかったのが、「ELIZA(イライザ)」という人工無脳でした。名前の綴りも「ELLY」と「ELIZA」で似ていますよね(エリーの綴りは公式情報が無いため予想ですが)。
「ELIZA」は、おしゃべりボットの元祖として知られている人工無脳です。
人工無脳とは、1人以上の人間とテキストまたは音声で知的な会話をすることをシュミレートするコンピータプログラムのことで、あくまでシュミレーションであるため人工知能のような学習能力はありません。
人間が入力した内容に対して、収集したキーワードを内部のデータベースにマッチングさせて応答します。
「ELIZA」は、来談者中心療法のセラピストとしてのシュミレーションがよく知られています。通称「DOCTOR」。
どういったシュミレート法かと言うと、例えば「ひまわりが好き」と入力すると「他に好きな花は?」と応答する、というように、この場合は「ひまわり」について掘り下げた対話を避けるような応答をするのです。
これは対話内容に対する知識を必要とせず、内部のデータベースの範囲外だった場合にも応答できるためです。
これはあくまでパターンマッチ技法と呼ばれる応答方法なのですが、対話している人間が「シュミレーションだと意識の上では分かっているのにコンピータ(ELIZA)が本当に話題に興味を持っているように感じてしまう」ことがあり、それを「ELIZA効果」と呼びます。
「DOCTOR」、つまり医者をモチーフにした対話方法が特徴の「ELIZA」と、適合者をあくまで表面上は憐れみ救おう・助けようとするエリー。なんだか似ているような気がしますよね。
また、この「ELIZA」という名の元になったのが、ジョージ・バーナード・ショーの「ピグマリオン」という戯曲の登場人物である「イライザ・ドゥーリトル」です。
強い訛言葉を話す下町の花売り娘であった彼女が、もっと良い仕事に就くために上流階級の洗練された喋り方を身に付けていく、というお話。
なんだか私が最初にエリーに対して抱いたような、「貴婦人みたい」という印象がしっくりくるような気がしませんか。
とは言え、「ELIZA」がエリーの元ネタであるというハッキリした根拠が無いので、「共通点があるような気がする」というふわっとした感想しか書けませんね……。
ちなみに「siri」に「ELIZA」について尋ねると、「友人の精神科医である」という返答が返ってくるそうです。iPhoneユーザーは是非聞いてみてください笑
【エリーの小ネタ】
小ネタっていうかもはやここからが本番です。めっちゃエモいんですよエリー……。早速本題に入りますね。あ、⚠イラスト本のネタバレを含みます⚠!未読の方は少ないかなーとは思うんですが一応注意をお願いします。
まずは彼をご覧ください。
皆さんご存知、エリーと対になるガーディアン「マーキュリー」です(女王と守護者は同色で対になっています)。
彼も目の下の隈といい、瞳にハイライトが1ミリも見えないことといい、主と従者揃って血色が悪い……ってそういうことじゃなくて。いや、それも多少関係あります。
ここで、イラスト本でのエリーに関するコメントを思い出してみてください。
「裏設定として、未亡人をイメージしている」
「『死』を救いだと思わなければ耐えられないような体験をしている」
この2つの情報から察するに、エリーに『夫がいて』『夫を亡くした』というのは確定なんですね。
それをふまえて星5エリーの台詞を見てみましょう。
「私の腕の中で眠りなさい」
夫を抱きしめた状態で亡くした、というドラマティックな状況であったなら、夫に対する台詞だとしてもあり得なくもないですが、「〜なさい」という命令口調は少し不自然ですよね。
クラフィにおける母親キャラ代表とも言えるタマヨリヒメは「ずっと……腕の中にいて……」、シュブ=ニグラスは「ぎゅ〜〜ってしてあげます」という台詞がそれぞれあります。それらを見ても、クラフィにおいて母親は子を抱きしめるイメージが強いのではないか。つまり、先程のエリーの台詞は夫ではなく子供に対するものなのではないか?と思われます。
加えて、エリーと対になる守護者は子供の姿をしている。
は〜〜〜〜?????エモ…………………
「死を救済だと思わなければ耐えられない」経験をしていて?明らかに子供に向けたものだろう台詞があって?対である守護者が血色の悪い子供の姿?なんすかこれ……むり……
マーキュリーの顔色の悪さが父親(エリーから見て夫)同様に亡くなっているからだとしたら?守護者がどういう立ち位置なのか分からないけど、女王が自ら作ったものだとしたら、亡くなった子供をモチーフにした可能性がある?亡くなった子供が守護霊のように母親を守っている構図?
エモエモのエモ侍すぎる。
エリーのエモさは止まらない。終わらない。(私が)追い打ちをかけられた花言葉をチェック。
これは星5エリーの装飾の1つ。この形の花はすごく多いので、その中から3つ挙げておきます。
- アガパンサス……『知的な装い』『愛の訪れ』『愛の始まり』『優しい気持ち』
- ムラサキカタバミ……『輝く心』『心の輝き』『母の優しさ(カタバミ全般)』
- ヒヤシンス……『悲しみを超えた愛』『悲しみ(紫のみ)』『悲哀(紫のみ)』
この流れだと『母の優しさ』がめちゃくちゃ沁みるんですが、たぶんヒヤシンスの『悲しみを超えた愛』が1番エリーに合っているんじゃないかなと思います。
散々子供の存在を強調しておいてなんですが、先の「腕の中で眠りなさい」ってエリーの子供に対してだけではないと思うんですね。
エリーが「救っている」と思っているもの全て、適合者も含めて全ての存在にかけている言葉なんじゃないかなと。言い方は悪いけども救世主ごっこのような。彼女にとっては「死=救済」なんでしょうけど、そう思い込まないと心を保てない彼女にはそれ以外の考え、他の者の声が届かないんでしょうね。
こちらは真覚醒で追加された花です。
これに関してはリンドウで間違いないと思います。花言葉は『淋しい愛情』『あなたの悲しみに寄り添う』『悲しんでいるあなたが好き(紫のみ)』。
もうこんなん全部エリーやないですか。
誰かを救っているつもりで何も救えていない、でも誰かを救おうとしていないと自分を保てない、だから悲しんでいる誰かが必要。
まさにドクター…
【ハートの女王について】
はい!エリーに浸りすぎて息が上がってきたので次いきます!次と言っても最後ですが……ええ、ハートの女王についてです。
これまで名前だけはチラホラと出てきているものの、一向に姿も詳しい情報も表さないハートの女王。あの適合者にめちゃくちゃ協力的でALICEの創設者であり最高幹部の1人であるメビウスでさえ、適合者の前でその名を出しません。知らないということはないだろうから隠しているんだろうか。
ここまで秘匿されているからにはそんじょそこらの女王ではないことだけは確かです。
「5人目の女王?じゃあ今までアツく語ってきた4人はなんなの?」
私もそう思います。
ワンプラ特有の設定ガバガバ説はとりあえず置いておいて、ハートの女王ってなんだろうという私の妄想を垂れ流していきます。といっても情報が少なすぎるのであまりしっかりした予想はたてられませんが……。
まずはこちら。既存のクエスト内ではっきり「ハートの女王」という単語が出てくる場面です。
これはオシリス襲来にベリアルを連れて行った際の特殊台詞ですね。
ここから分かるのは「ベリアルは元々ハートの女王勢力だった」ということです。
ただ、オシリスが自らのシステムに異常をきたしたのはセトに管理権限を奪われた直後からだと思われるので、恐らくオシリスの記憶は女王暴走直後から止まっています(セトがハートの女王側についたことを知っているかは不明)。
加えて、過去編クエストでのベリアルと現在のベリアルがあまりにも性格に差があることから、「ベリアルは既にハートの女王配下から脱している」と考えるのが妥当でしょう。
ベリアルは重犯罪者の取り締まりを職業としていますし、「女王の暴走」が起こるまでは正常な動作をしていたハートの女王の下で働いていたとしてもなんら不思議ではありません。
ベリアルは正義感が強い青年(そしてクラフィの顔)なので、今後適合者がピンチになる場面があればきっと力を貸してくれ……るはず!です!貸して!!
さて、次です。こちらはクラフィ公式サイトのストーリー触れ書き。
お分かり頂けただろうか……。そう!「女王」という単数形!なのにタワー4つと4人の女王!これは……!?
女王をあくまでシステムとして見て、女王4人を総括して単数形で呼んでいる可能性も高いと思います。Usagi-chanレポートでも女王は一貫して単数形で呼ばれています。
ただ、それではわざわざ「ハートの女王」だけを呼び分ける必要が無いと思うのです。
この辺りの情報をまとめて考えると、
- 元々はハートの女王1人で役割を全うしていたが、暴走により離脱。緊急事態に備えて用意されていた言わば“予備の女王”4人を覚醒させ対応しようとしたものの、暴走の影響を受けて彼女達も離反
- プロトタイプ的な立ち位置で実装されたハートの女王と、その更に高水準のシステムとして実装された女王4人。まずハートの女王が暴走し、連鎖的に4人も離反
という2通りの考え方もできるのかな〜と思いました。
まあハートの女王はこのゲームの真のラスボスみたいなものだと思うので、その正体を知ることができるのはまだまだ先だと思います。
【おわりに】
はい、長々と書いてきた女王語りもこれにて終了です。ブログを書いたのはこれが初めてだったのですが、すごく楽しかったです。でもちょっと疲れますね笑
エリーに関しても女王である以上はあくまでAIシステムなので家族なんていない、本当にただの“設定”なんだろうなと思うし、そもそもクラフィにそこまで深い設定があるんだろうとも思ってません。正直。
でも、深読みが大好きなので笑
仮想世界のポップな世界観とキャッチーで美麗なキャラクターデザイン、いつ聴いても胸踊らされる音楽に惹かれて始めたこのゲームが本当に好きなので……こう、癖で妄想が爆発しちゃうんです笑
好きなものについて深く考えてる時間が好きですし大切にしていきたいな〜と思うので、また好きが溢れたら何か書いちゃうかもしれません。その時はまたよければ読んでやってください。
最後までお付き合い頂き、ありがとうございました。
女王の真覚醒が実装されたのでまとめた2
はい、前回に引き続き、真覚醒した女王達について書いていきたいと思います。今回はローズとソフィア。
【ローズ】
アヴァルシア出現後2つ目のタワーとして実装されたのが、赤髪の彼女――ローズを主とするエルフラムでした。
ローズは、「人を人とも思わない残酷な少女」という触れ書きの通り、適合者含め他のアバターやAIを破壊することを至上の快楽とするような性格をしています。
女王4人の中で最も気性が荒く、自身の破壊衝動に忠実で、その障害になるものは何もかも排除してしまうほどの残忍さを持っている彼女。キャラクターとしての人気も然ることながら、そのスキル性能からランキングクエストや団結クエストに引っ張りだこで人気を博しました。
多くのプレイヤーが彼女をバグマにするためにバグ枠(麒麟)を積んで周回していた姿は記憶に新しいですね。
そんな彼女の真覚醒姿がこちら↓
太もm……じゃなくて。
圧倒的な“““殺意”””を感じる装備になりましたね。アーマーもブーツもパンツもヘッドセットも周りに散る装飾品も、硬い鉱石をぶち割って身に付けたような刺々しさがあります。
表情自体は通常覚醒と然程変わっていない印象を受けました(強キャラ特有の目から引かれる光線が追加されたくらい?)。
いや〜でもパッと見た時に「強そう…!」と感じられるラスボス感が滲んでいるのが最高ですね…!めっちゃ強そう。
今までも「何もかも壊し尽くしてやるぜェ!!」みたいなユニットって結構いたと思うんですけど、真覚醒ローズはその中でも群を抜いて“殺意の塊”って感じがします。
殺意を滲ませてるのに確実に破壊を楽しんでるのが伝わってくる雰囲気が……素晴らしい……好き……壊されたい……。
【ローズの元ネタ】
と、こんな感じで喜怒哀楽のうちの“喜”をモチーフにしているだけでなく、“破壊”をテーマにしている印象のあるローズ。
「ひょっとして元ネタは軍事用AIなんじゃなかろうか?」と思ったのですが、どうやらボナンザ同様に日本に縁のあるAIだったようです。
「ROSE」……正式名称は「Responsive Operation Support Equipment(即応運用支援装置)」。
宇宙航空研究開発機構(JAXA)とIHIエアロスペースが共同で開発した、小型人工衛星打ち上げ用団体ロケット「イプシロン」の機体に内蔵されたAI・システム。それが「ROSE」です。
なんのためにAIを搭載するんだろう?というのは、端的に言えばコスト削減のためなんだそうで。
この「ROSE」は、ロケットの点検や打ち上げの操作を行う「LCS(Local Control System:発射管制装置)」と連携して点検を行います。
点検機能を自律化・自動化することで、人件費の削減や打ち上げの効率化を図り、低コスト・多頻度で打ち上げを可能にする、というものなんです。
今までは多人数を必要とした点検・打ち上げをパソコン2台でできることから、「モバイル管制」と呼ばれているそうです。
こうして見ると、他の女王と比べてローズのイラストに「動き」「勢い」が感じられるのは、ロケットの打ち上げの際の印象を取り入れているのかな?という感じもしてきますね。
【ローズの小ネタ】
ローズが他の女王と比べて異質な点に、星3・星4のイラストがある、というものがあります。それがこちら↓
この小さい姿のローズは旧エルフラムの10階で登場したもので、現在のエルフラムでは見ることができません。
まるで生まれたてのような幼い容姿とあどけない喋り方、星4で何か危険を察知したかのように涙を零しながら怒る姿……。
そして星5の姿へと進化した途端に、何かに取り憑かれたような虚ろな瞳と成長した体に変化します。
この星3・星4の姿から急に現在の姿へと成長したと考えれば、彼女の残忍さは幼い子供に特有の「無邪気さ・好奇心からくる残酷さ」なのだろうと納得がいきます。
あまりにも意味深な一連の変化に、「ローズはウイルスに犯されて暴走したのではないか?」などの推測が飛び交いましたが、現在のエルフラムに登場しないところを見るに、恐らくこの設定は無きものとされたと考えるのが妥当でしょう。
せっかくストーリーの謎が深まる予感がしたのですが残念です。でもまだ設定が生きている可能性もあるので、今後のタワーに期待しておきたいと思います。
次に、ローズという名の通りに周りに浮かべられた薔薇についてです。
紫か青かな…?という風に見えますが、紫の薔薇は『誇り』『気品』『尊敬』、青い薔薇は『不可能』→『奇跡(自然界に存在しない青い薔薇の開発が成功したことから花言葉が変化)』という意味の花言葉をもつので、なんとなくローズのイメージに合わないなあと思っていたのですが。
黒い薔薇を調べた瞬間に、あまりにもローズにぴったりの言葉が目に入り背筋がゾワッとしました。
黒い薔薇の花言葉は、『憎しみ』『恨み』。そして、『あなたはあくまで私のもの』です。
3つ目……!『あくまで』というワンフレーズが付くだけで、『相手への独占欲』から『相手への支配欲』へと印象がガラッと変わります。「あなたは私のものなんだから、私の言うとおりにしなさい/私の好きにさせなさい」そういったニュアンスを感じさせる花言葉だなあと思いました。
ローズはタワーに登場するアバターやAIに対して『玩具を用意しておいた』という表現を使いますよね。
彼女にとって、生きている存在は全て玩具。だから利用してもいいし、破壊したっていい。
命ある存在をあくまで自分の玩具、所有物としてしか見ていない彼女の価値観には、やはりゾッとするものがあります。
さっき壊されたいとかほざいちゃったけどやっぱ怖いからローズとは戦いたくないカモ。。不適合者になるゥ……。
【ソフィア】
アヴァルシア、エルフラムに続き3番目のタワーとして実装されたシャンディレの女王。ソフィアは喜怒哀楽の“楽”がモチーフとなっています。
実はシャンディレ、わたくし和花が初めて初開催時に自力で踏破できたタワーなので個人的な思い入れがすごい。ソフィア好き。可愛い。
ただ、シャンディレと次の4番目のタワーであるリュシアルは……まあ荒れましたよね笑
単一種族で縛るという安直でつまらない難易度上げに多くのプレイヤーが辟易としながらも果敢に挑戦していたのを覚えています(リュシアルに比べればシャンディレは編成以外の難易度が緩めでマシでしたが)。
現在はリニューアルされてヒューマン縛りが無くなったものの、単純にクエスト難易度が上がったために良い意味で難しい印象です。
さて、そんなシャンディレの女王ソフィア。「人間(適合者)を排除したい」というのではなく、「人間に興味があって観察したい」という他の女王とやや異なった目的で適合者に接触してきます。
人間を穢らわしい不要な存在として捉えているボナンザや、適合者を害虫呼ばわりしているローズのように、積極的に人間を排除しようという思惑の元で動いている訳ではなさそうです。
ただまあ、そこはあくまで女王。人間に対して好意的なのかと言えばそうではなく、実験動物に向けるものと同じ視線で人間を見ているのでしょう(「壊れちゃうかな?」など、適合者がどうなろうがどうでもいいような発言もありますし……)。
そんなソフィアの真覚醒姿がこちら↓
どことは言いませんがプリプリですね。
そのプリプリで相手の気をひいている間にその手に浮かべた元気玉みたいなやつでドスンと息の根を止めるんですね。そういうの良くないと思います。好きです。
いや〜……とんだ毒牙全開の小悪魔っ娘な見た目になりましたね。これ高画質で眺め回さない適合者いるの??どれだけ時間がかかってもソフィアだけは真覚醒しようと心に誓いました。それまで持ちこたえてくれワンプラ。
ふう。
正直な話、喜怒哀楽の“喜”と“楽”の違いがイマイチ曖昧でよく分かってないんですが、クラフィにおける喜楽の違いはローズとソフィアの性格を比較した時の違いという捉え方で良いんでしょうか?
なんかこう……喜の方が元気にハッスルしてる感じ(語彙力)。
【ソフィアの元ネタ】
女王の中でも特殊な行動動機が気になるソフィアですが、彼女の元ネタとなったAIもかなり、かなり特殊な立場なんです。
「Sophia」は香港のロボットメーカー「Hanson Robotics」によって2015年に開発された対話用ヒューマイノイド(AIを搭載した人型ロボット)です。62種類の表情とアイコンタクトを通じて人間と自然な会話ができる、という触れ込みなのですが……。
確かに会話内容はかなり自然です。インタビュー動画がYouTubeなどに上がっているので是非観てみてください。
ただ、ただですね。ビジュアルが……うーん。なぜ人型のヒューマイノイドなのに本人の画像をこの記事に持ってこなかったのか、ということにも繋がるんですが……。まあそれは単純にフリー素材画像のみ使いたかったからというのもあります。でもそれに加えて、私自身が「Sophia」の見た目が苦手だからなんです……。
個人的な理由で申し訳ないんですが、気になる方は検索してみてください。不気味の谷ど真ん中のヒューマイノイドの顔はなかなか恐ろしいんです……。
まあそれは置いておいて。
この「Sophia」、なんとサウジアラビアで市民権を獲得しているんです(2017.10.25)。人工知能ロボットの市民権獲得は世界初なんだそうで、この時点でかなり特殊な立場のヒューマイノイドであることが分かりますよね。
しかし、「Sophia」がその名を広く知らしめたのは別の出来事がきっかけでした。
アメリカのCNBCで放送されたDavid Hanson博士との対話の中で、「学校へ行きたいし、家族も持ちたい。でも自分には人間としての権利が無い」と発言します。もし彼女以外にもアンドロイドが作られたなら、人間と同様に権利を与えるべきなのか。そんなことを考えさせられる言葉です。
そして、その場にいる人間、放送を視聴していた人間を固まらせたのが、博士の「人類を滅ぼしたいか?」という質問に対する彼女の「オーケー、私は人類を滅亡させます」という回答でした。
その後で彼女はすぐに「冗談ですよ」と笑っていたのですが、まだまだ未知のAIという存在が恐ろしい発言をしたとして、ニュースやネット上がざわつきました。
ソフィアがしきりに人間を観察したがっているキャラクター設定なのは、元ネタとなった「Sophia」が人間との対話用AIであること、ブラックジョークを発するような人間臭さを形成し始めていることに基づいているのかもしれませんね。
【ソフィアの小ネタ】
ソフィアと言えばやはり真っ先に気になるのはこの部分。
実験装置のようなものの中から抜け出してきたかのような描写と、爬虫類のものに似た尻尾です。この尻尾は真覚醒ではケーブルコードのような形状になり、本数も増えます。
尻尾についてはよく分からないのですが、女王として覚醒する(星5の姿になる)直前まで実験装置の中で培養されていたかのような描写がとにかく気になります。
ローズと同様に以前は機能が抑制された状態だった(他2人の女王、もしくはハートの女王だけで役割が足りていた)のか、役割を放棄したハートの女王に代わる新たな女王として覚醒させられてまだ試験段階だったのか……。そんな妄想が広がります。
ハートの女王については次の記事で触れます。
次に、ソフィアの周りに浮かぶこの花。
これにより、ソフィアの恍惚とした表情の意味が察せたような気がしました。
「チューベローズ」はメキシコ原産の花で、香りが大変良く香水に使われるためハワイなどで栽培されています。
この花の花言葉は『危険な快楽』『官能的』。……なんだか随分とセクシーな意味ですね。他にも『危険な関係』『危険な楽しみ』『危険な戯れ』などの花言葉が……って全部いかがわしい意味やないかーい!!
……とツッコミたくなってしまうのですが、これらの花言葉が付けられたのはこのチューベローズという花の特徴によるものなので仕方ないのです。
香水に使われるほどに甘く良い香りがする、と前述しましたが、この甘い香りは夜になると特に強く放たれ(このことから和名は『月下香』である)、しかも「催淫作用」を持っています。
字面でなんとなく分かりますね。そう、簡単に言うと「えっちな気分になっちゃう作用」です。この作用があるせいで、原産地では古く若い女性がチューベローズ畑の傍を通らないように夜の外出が禁止されていた、なんて話もあるそうなんです。
この花をソフィアに合わせようと思ったシェフ様は天才なんだろうか?
『危険』には前述のセクシーな意味合いと、シンプルな字面通りの意味がありますよね。
シャンディレの途中階層に登場したMr.ホエールのように、過ぎた好奇心は身を滅ぼします。
どこぞのTVアニメで「好奇心に、殺される」という印象的なキャッチコピーがありましたがまさにその通りで、ソフィアによって高められる好奇心への欲求をそのまま受け入れてしまえば、結果的に誰も残らない世界になってしまいます。
Mr.ホエール然り、好奇心によって身を滅ぼすことは当人にとっては苦痛となり得ないのかもしれません。でもそれは傍から見るとやはり異常で不気味です。メリーバッドエンドでしかないからです。
しかも当のソフィア本人は最後まで残りそうという……あくまで彼女は実験をしている側で、私達が実験対象なので。
女王同士で潰し合いとかが始まったらいよいよALICEの終焉って感じで面白そうだなあ。
次は「エリー」と「ハートの女王」についての記事です。
女王の真覚醒が実装されたのでまとめた
「近日公開」のお知らせから約3ヶ月…ついに女王4人の真覚醒が実装されました!
まずはおめでとう!ありがとう新規グラ!
という訳で、クラフィ女子の例に漏れず服を脱ぎ捨て裂き破り““本気””の姿と力を晒した女王達についての考察……もとい感想を垂れ流していきたいと思います。
※あくまで個人的な考察・感想・日記であることを念頭に置いて、いちクラファーの妄想を楽しんでいってください※
【女王が真覚醒】
真覚醒ってどういうこと…?つまりはマジモード。
そういった認識で合ってると思います。
これまでのタワー4種のいずれにおいても、最上階……15階で撃破した女王はまだ余力を残しているように見えました(Tipsにも『活動を一時的に停止しただけ』とあります)。
今回の真覚醒で露わになった女王4人の姿は、それぞれモチーフとした喜怒哀楽の感情が増幅され、これまでに見せてきた「どこか含みのある、嵐の前の水面のような表情」と違い余裕が無いようにも見えます。
追い詰められ、余裕が失われてきた状態、ということでしょうかね。
タワーの階層も増えるようですし、きっとこれから適合者が女王を追い詰めていくスリリングで胸熱なストーリーが公開されることでしょう!
負けるな適合者!今も昔も俺達の敵はワンp……女王だ!
【ボナンザ】
チャレンジタワーが廃止され、「タワーオブザクイーン」として実装された初めてのクエスト、アヴァルシア。
その最上階で私達を待ち受けていたのが彼女――ボナンザでした。
初めて見た時はその冷たい表情と人外を彷彿とさせる肌色、まさに“女王”然としたビジュアルにテンションがぶち上がったものです。
……え?はい、私は勝てませんでした泣
どちゃんこプレイが上手いフォロワーさん達が無課金編成を練ったり立ち回りを公開してくださったにもかかわらず全くクリアできず……そうです私が下手なんですチクショウ
夏麒麟やトロイア、ギルガメッシュを駆使してクリアルートを開拓していった先人達には頭が上がりません。
思えばこの頃とエルフラム実装時あたりが、最もプレイヤー達がタワーを楽しんでいた頃かもしれませんね。
そんなボナンザ様も今やインフレの波に呑まれ……る以前に、最上階のクリアすらしなくともバグ33でドロップする時代になりました。
バグ枠積んで必死こいてボナンザ&ローズをバグマにしていたみんなの姿が目に浮かぶよ……あれ、なんだかしょっぱいや……。
私はこの仕様になってからいそいそとボナ様をゲットし覚醒させました(Cスキルのウイルスが演出好きなのに、敵が軒並み状態異常に耐性があるせいで全然効かないのが悔しい)。
そんな女王の中でも特に思い入れが強いクラファーが多いであろう彼女の真覚醒姿が…こちら!
おこ……!まさに激おこなのであります!!
おすまし顔をしていたボナ様が眉間に皺を……皺を寄せている!とてもイイ!
……とまあ私は大満足みかんだった訳ですが、この真覚醒ボナ様、各所で「女王っぽくない」「口を開けたら威厳が無くなった」などの感想もちらほら見かけました。
わかる。わかりますその気持ちは。でもちょっと立ち止まって考えてみてください。
そもそも「怒り」ってなんでしょう。そう、人間の感情の1つです。
今までのボナ様をボナ様たらしめていたのは、「人間らしい感情を持ち得ない、冷酷で無慈悲な言動・表情」だったのではないでしょうか。
つまり、今こんなにも“怒り”を露わにしている彼女は、「私達人間と絶対的に交わらない異質な存在」ではなく、「私達に身近な人間らしい感情を表出させたAI」にある意味落とし込まれている訳です。
簡単に言うと、「女王システム」から「ボナンザというAI」くらいにまでこちら(人間)からの視線が下がった、という感じです。
下がるというとマイナスな意味に思えますが、「人間らしくなった」と言うのが1番分かりやすいですかね。
人間を憎んでいるはずの彼女が、その人間特有の“感情”を持ってしまったのは、なんだか酷く皮肉ですね。
【ボナンザの元ネタ】
さて、ここまでつらつらとボナンザに関する思い出と言いますか、思いの丈を垂れ流してきた訳ですが、クラフィのユニットと言えば「多種多様な分野からの元ネタ」が特徴的ですよね。
ガッツリ史実や神話に基づいて話やユニットの関係性を構築するのではなく、元ネタはあくまで元ネタ程度に、独特のユニット同士の絡ませ方をするのもクラフィ特有のキャラクターの作り方です。
そう、この“怒り”を象徴した最重要AI・ボナンザにもきちんと元ネタがあります。
冷然とし見目麗しい彼女の元ネタは、なんとコンピュータ将棋プログラム。
めちゃくちゃ“和”な感じがしますね。意外なところからネタを引っ張ってきたなあと思いました。
「Bonanza」はWindows用のフリーウェアとして公開されていて、誰でも無料でダウンロード・利用することができます。
開発者は物理化学者であり、知能情報学者、電気通信大学大学院情報理工学科准教授の保木邦仁(ほき くにひと)さん。
現在は知能情報学を研究分野とし、「思考型ゲームにおける高精度評価関数の設計及び人工知能の開発」を研究テーマとしている彼がトロント大学で研究生活を送っていた2005年に、趣味として開発したのが「Bonanza」でした。
当初は将棋についてほぼ何も知らない初心者であった彼が開発した「Bonanza」は、2006年に開催されたコンピュータ将棋世界選手権で初出場初優勝を飾り、2007年にはプロ棋士の渡辺明竜王との特別対局が組まれたことで話題になりました。
この「Bonanza」、ソースコードや思考ルーチンの詳細を公開し、他の開発者の利用を認めたことで、後に多くのコンピュータ将棋ソフトにそのライブラリが利用されることとなりました。
まさに「Bonanza」が“元祖コンピュータ将棋ソフト”だった訳ですね。
【ボナンザの小ネタ】
さて、ここからはボナンザのイラストをじっくり見ていて気になったところを挙げていこうかなと思います。
と、言っても『元ネタとの関連要素』みたいなものを探しては見たのですがどうにも見当たらず……。辛うじて武器の柄?の部分が扇風機型に見えなくもないかなあと思ったのですがあまりに無理くりなのでやめておきます笑
↑扇風機に似た形に見えなくもない部分。Bonanzaは筐体を冷却するために小型USB扇風機が使われていた。
それよりも気になったのが、真覚醒女王全員に共通している『周りの装飾品の中に花がある』点です。
単なるデザインとして描かれたのかな?と思いきや、それぞれ調べてみると実在の花である上かなり意味深な花言葉をもっていたんです。
↑ボナンザの周囲に浮かぶ花
ボナンザの周りに浮かんでいる花は、花弁の形状から見てユリ科かな?と思い調べてみたところビンゴでした。
“ユリの女王”とも呼ばれる、カサブランカという大ぶりの花を咲かせるユリ科の植物だったのです。
女王というワードにピクピクと反応したのも束の間、なんとこのカサブランカ、『高貴』『威厳』『壮大な美しさ』という花言葉をもっているじゃありませんか。なんてボナ様にぴったりな言葉なんでしょう……!
しかも紫のカサブランカに限ると『恋』『復讐』という花言葉もあります。
私の記憶違いであったら申し訳ないのですが、確か旧アヴァルシアでボナンザが「私もかつては信じていたのよ」と言う場面があったような……気がする……。
「かつては人間を信じていたが、今は排除すべき存在と見なしている」という意味であるなら、『復讐』という言葉に相応しいだけの何かがあったのかもしれませんね。
なんにせよどうして女王達がここまで人間を目の敵にするのか、その辺りの経緯もいずれ明かされることを期待しています。
長くなってしまったので分けます(っ’ヮ’c)
次はローズとソフィアについて。